『獅子の門』鬼神編 夢枕獏 著 カッパ・ノベルス

獅子の門 鬼神編 (カッパ・ノベルス)
『獅子の門』、ここに完結。
……本当に終わってた!
最初に読んだの大学生のころですよ。
長い時間をかけて全9巻。
当初の若者群像とかけ離れた雰囲気になりましたが、風のような男・羽柴彦六がいる限りそれは『獅子の門』です。
久我重明まさかの大躍進(板垣版『餓狼伝』でちょーおいしいキャラになったのを見た獏さんが、俺の方がもっとすごい重明を書けるもんね、と張り合った所為と勝手に思ってます(笑))により、彦六VS重明がラストバトルに。
トーナメントに出てきた外国人選手たちが、元ネタが判りやす過ぎるネーミングや普通すぎて残念(マリオのえげつなさは良かったけど)でしたが、その分岩神京太がギャグすれすれ になるまで頑張ってのでトーナメントを盛り上げてくれました。

第六章、それぞれが桜の景色の中で思っている姿、獏さんだな〜と堪能しました。美しい。

完結しましたが、ジーンズ・Tシャツを着てくしゃくしゃの髪で人なつこい笑みを浮かべた彦さんにはまた会えるような気がしてます。
そして読み終わって、彦さんは大人になった矢吹丈なんだ、と気が付きました。