『誰もわたしを倒せない』伯方雪日 著 東京創元社◎ミステリ・フロンティア
プロレスファンで、格闘技も好きで、猪木を(かつて)尊敬していて、UWFについて今でも考えちゃう人には必読のミステリー。
創元らしく日常の謎系の連作短篇形式(時間経過がけっこうあるけど)で全体でも一つの話になっている。
ミステリーの定番のトリックが、プロレスや格闘技の話の中でしっくりいっているのがすごい。
プロレス・格闘技的なある種の結論は、そんなに独創的ではないけれ、納得のいくものになっていると感じた。
あと、笹川吉晴の解説も、ミステリー作家をプロレスラーに当てはめるネタをはじめとして、いい感じにプロレス・格闘技ファンにも読ませる内容です。
今度SF作家をプロレスラーに当てはめるのをやってみよう、と勝手に思った。