『マジック・キングダムで落ちぶれて』コリイ・ドクトロウ 著 川副智子 訳 早川文庫SF

マジック・キングダムで落ちぶれて (ハヤカワ文庫SF)
不老不死を実現した未来社会で、ディズニー・ワールドのホーンテッド・マンションで働く老人(でも見かけは若いし、思考も若い)の恋と仕事と友情の物語。
巻末の冬樹蛉の解説が、的確に設定とストーリーを紹介しているので興味のある方はそちらをごらんください。
うーん。
まあ、変な作品だ。
ニール・スティーヴンスン(作中で『スノウ・クラッシュ』ネタあり)+ルディ・ラッカーから毒気を思いきり抜いてギャグがちょいとすべった感じ。
背表紙に「ユーモアSF」とあるけど(設定はたしかにそうだけど)、むしろシリアス(というか感傷的な)ドラマを書こうとしている気配を感じるな〜。
設定とかドラマとかには俺的に納得しにくい部分もあるけど、嫌いではないですね。
サイバーパンク全盛時に、リサ・メイスン『アラクネ』も実はちょっと好きでした、って人にはおすすめできそうです。<それは俺