『幕末屍軍団』 菊地秀行 著 講談社ノベルス

幕末屍軍団 (講談社ノベルス)
幕末、徳川幕府は“ぞんびい”を兵士にすることで、起死回生を画策する。
謎のスーパー美形浪人・源庵&岡っ引き・平吉のコンビは江戸で、斬ってもしなない刺客と遭遇した新選組沖田総司は京で、その巨大な陰謀に巻き込まれていく。
これだよ、これ。
遥か昔キム・ニューマンドラキュラ紀元』を読んだとき、菊地秀行ならこのパターンでどんなものを書くかな〜、と夢想したものですが、そのひとつがこれでしょう(短篇版「幕末屍軍団」の初出は『ドラキュラ紀元』以前かもしれないけど)。
時間物ではありませんが光瀬龍寛永無明剣』に似た感触(源庵のキャラとか)もあり、生ける死者と総司の交流とかのロマンティックな部分もあり、楽しめる作品になっています。
この総司はいいキャラだわ。あと土方も。