『歌の翼に』トマス・M・ディッシュ 著 友枝康子 訳 国書刊行会

歌の翼に(未来の文学)
うわー、これは凄い。
グッと引き込まれました。
傑作。
物語、登場人物、文章。
どれをとっても完璧。そしてそれらの見事な融合。
特に主人公ダニエルの、良い点と悪い点を併せ持った立体的な造形に恐れ入りました。


タイトルのとおり“歌”をテーマ(のひとつ)としていますが、同じく“歌”をテーマ(のひとつ)にしたリチャード・パワーズ『われらが歌う時』が、この作品の影響をひょっとしたら受けているのかも、などと思ったりしました。

われらが歌う時 上

われらが歌う時 上

われらが歌う時 下

われらが歌う時 下

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