2009-11-15 『アンブロークン アロー』神林長平 著 早川書房 SF 小説 雪風シリーズ第3弾。 ジャムから人類への宣戦布告(ロンバート大佐による代筆だけど)という神林作品とは思えない初っ端からの大インパクト。 そこから真っ直ぐ戦闘シーンの連続になる訳では無論ない。 雰囲気は、作中に“総力戦”という言葉があるように、神林長平にとっての総力戦の様相を呈してきた。 ジャムの正体を攫むために、もてるすべてを注ぎ込んでいる。 このシリーズとはもっとも離れていると思っていた『猶予の月』のようなアプローチも。 作者の思考の強靭さが世界を支え続ける傑作となりました。