『新しい太陽のウールス』ジーン・ウルフ 著 岡部宏之 訳 ハヤカワ文庫SF

新しい太陽のウールス  (ハヤカワ文庫 SF ウ 6-9)
読み終わるまで長かった。
話の展開はものすごく明確。
新しい太陽の書>の続篇としてはこうなるだろう、ってとおりの展開。
でも、読んでいる間は全然そういう気がしないのは何故?
じゃあ面白くないかというと、そんなことはない。
とても楽しい。
そこがこの作品の不思議なところ。
新しい太陽の書>4部作の複雑さを、この1冊に詰め込んだような感じがして、全体像はさっぱり理解できないけど、部分部分の楽しさに惹かれて読んでいくことができた。
前半はムアコックの<エターナル・チャンピオン>を、後半は手塚治虫の<火の鳥>を連想したりもしました。


これでセヴェリアン(と読者たるわたし)の長い旅は、ようやく終わった。
しかし、またこの旅は繰り返すことになるのだろう。