『ヒルクライマー』高千穂遙 著 小学館

ヒルクライマー
シンプル。
そして熱い。
帯にある“自転車山岳レース小説”というよりは、カバー折り返しにある“死ぬほど苦しくてもペダルを漕ぐのを止めない。その面白さに取り憑かれた人々”の物語。
自転車の初心者だった元マラソン選手の主人公が、徐々にのめり込んで行く過程が面白い。
新しい知識や技術を、自分の頭と体で消化していく楽しさと苦しさが、的確に描かれていて、読んでいる間はこちらも自転車に乗ってしまいたくなりました。
クライマックスのレースは、思わずこちらの呼吸も荒くなり、充実した気持ちになれました。