『闇狩り師 黄石公の犬』夢枕獏 著 トクマ・ノベルズ

闇狩り師 黄石公の犬 (トクマ・ノベルズ)
帰ってきた九十九乱蔵!!
まさか21年も待たされるとは思わなかったよ(笑)。
でも、乱蔵が帰ってきてくれただけでも満足。
ほら、獏さんの主人公で帰ってきてくれない(これない)人もいっぱいいるから。
ほぼ長篇の表題作と短篇「媼」を収録。
表題作は、けっこう乱蔵がちゃんと活躍してくれて嬉しい。
いつもどおりの登場シーンだけで泣ける。
でもあとの「媼」を読むと、表題作は大長篇のプロローグみたいに感じる。
重要キャラの登場がやっぱり遅すぎると思うな。
その点「媼」はシンプルで無駄なし。
これぞミスター仙人・九十九乱蔵の短篇です。