『時間封鎖』上・下 ロバート・チャールズ・ウィルソン 著 茂木健 訳 創元SF文庫

時間封鎖〈上〉 (創元SF文庫)時間封鎖〈下〉 (創元SF文庫)
ちょうどこの書影は帯がない。
こんな感じで、できれば帯も扉や裏表紙のあらすじも読まずに読めたら、最高に楽しい驚きが味わえるでしょう(勿論あらすじを知っていても、存分に楽しめはするんですけど)。
圧倒的な強さでベストSF2008の海外篇を制した大傑作。
グレッグ・ベアが『ブラッド・ミュージック』→『永劫』→『久遠』の次に理想的な作品を書いてくれたら、こんな作品になったんじゃないかと思われる、素晴らしい奇想(密度と量も充分)と人間ドラマ(質と説得力が圧倒的)ががっちりと噛みあった作品です。
ただ、個人的には(100点満点で)上巻が200点で下巻が80点。
下巻は個人的な好みからは外れてしまいました。けれど今までにないくらい広くお奨めできる作品です。