『虚構機関 年刊日本SF傑作選』 大森望・日下三蔵 編 創元SF文庫
待望のアンソロジーが来た。
日本SF短篇の年刊傑作選だ。
まずは2007年からスタートいうことですけど、長く続いてくれることを切に願います。
収録作ごとに編者のことば・著者のことばがあるのが、非常にうれしい。
巻末には「二〇〇七年の日本SF界の概況」もあって、2007年の日本SFの空気が感じられる1冊になっています。
収録16人の作家の作品から、わたしのベスト5を選ぶと、
円城塔「パリンプセスト あるいは重ね書きされた八つの物語」
伊藤計劃「The Indifference Engine」
小川一水「グラスハートが割れないように」
山本弘「七パーセントのテンムー」
福永信「いくさ」「公転」「星座から見た地球」
未知の作家との出会いや、好きな作家の傑作、そして編者の選択眼と作品配列の意図を考える楽しみが詰まっているので、やっぱりアンソロジーは最高です。
ご馳走さまでした。