『バビロニア・ウェーブ』堀晃 著 創元SF文庫

バビロニア・ウェーブ
太陽系からわずか3光日の距離で発見された直径1200キロ、全長5380光年のレーザー光束。
バビロニア・ウェーブと名づけられたその光束を中心とした物語。
ミステリー的要素、ホラー要素もあるのだけれど、作者の関心はそちらにはない模様。
あくまでもSF一本やりで勝負していく。
堀作品でおなじみの宇宙飛行士マキタを視点人物として、宇宙空間での距離と時間を豊かなイメージで綴っている。
このイメージの壮大さと美しさが、堀晃ならではの魅力です。
地味だけど、満足できる一冊。