ああ、読めてよかった。
こんなにすごい作家を知らなかった俺のバカ。
<奇想コレクション>の1冊じゃなければきっと読まなかっただろう。
全部集めることにしておいて正解だった。
ありがとう、河出書房新社。
で、どういう作品かというと・・・。
クソ詰まらない現実に鋭くツッコミを叩きつける強力な短篇集。
でもそのツッコミには確かに愛がある。
愛はあるが、どこまで真面目なのかはトコトン不明。
どこに落とそうとしているのかまったく読めない話なんだけど、軽快な文体で読まされてしまう。
わたしのお気に入りは、ウィル・セルフ版「ヒーロー伝説☆ニャンざぶろう」(『ハチクロ』7巻)の「愛情と共感」だ。