『黒い海岸の女王』新訂版コナン全集1 ロバート・E・ハワード 著 宇野利泰・中村融 訳 創元推理文庫

黒い海岸の女王<新訂版コナン全集1> (創元推理文庫)
収録作はどれも楽しいが、個人的には「氷神の娘」や「石棺のなかの神」のような単純なんだけどコナンのぶっ飛び具合が出ている作品が好きだ。
コナンの魅力は、肉体的に優れているのはもちろんだけど、精神的にも強い(というか半端じゃなく根性がある)ところだと思う。
特に「氷神の娘」では根性だけで極限まで行っちゃってるし…。
あと、コナンは、自身の弱点とか失敗ではピンチにならず、敵があまりにも(世界の常識を越えて)強いのでピンチになるという話の作りになっていて、それが荒唐無稽な物語に確かな緊張感を与えている。
という訳で、未読の人には強力におすすめ出来る傑作です。
コナン既読の人にも、資料編は予想以上に面白かったですよ、とおすすめしておきます。