『総特集オタクVSサブカル！』責任編集 加野瀬未友+ばるぼら ユリイカ８月臨時増刊号

自分と近い（コースを辿った）と思われる人の書く物は、面白く読めるし理解しやすくあるんだが、刺激の面では今ひとつ。中では更科修一郎「敵は遠くにありて想うもの　内ゲバしかしらない子供たち」は身もふたもなさが刺激的なレベルに達していてよかった。
しかし、本書全体では自分と明かに違う（コースを辿った）と思われる人の記事が、やっぱり楽しい。
吉田アミのインタビューや堀越英美「家政婦はオタクVSサブカル論争に旧制高校生の亡霊を見た！」などは、自分にはない視点がたっぷりで目からうろこです。
でも、一番好きな記事は巻末の年表だ。
この、ジャンルごたまぜに書かれている感じが、まさにあの頃を表わしていると思う。
そして無関係な事実が日付順に並んでいるのを見て、勝手に因果関係を(脳内で）作る楽しさよ。