『タフの方舟 1 禍つ星』ジョージ・R・R・マーティン 著 酒井昭伸 訳 ハヤカワ文庫SF

 タフの方舟1 禍つ星 ハヤカワ文庫SF
やったー。
面白かっこよかった。<方舟>と呼ばれる超巨大宇宙船で宇宙を旅するタフ(自称環境エンジニア)の連作集。
なんといってもこのタフのキャラクターが最高。
でかくてハゲててお腹がポッコリ出てて、しゃべり方はふざけてるのかと思うくらい丁寧で、猫大好きの怪人物。
そんな見掛けだけど実は善良で頭も切れるタフが、訪れた惑星で名探偵のように(環境的)問題を解決していく。
アクションもたっぷりあるけど、タフによる解決方法が力まかせでない所がいいです。
そしてその解決すべき問題も、SFならではの作りになっている。
全体を彩る皮肉っぽい味わいが、この作品独特の深みを感じさせてくれます。