2005-01-16 『蹴りたい田中』田中啓文 著 ハヤカワ文庫JA SF ホラー ア、アホだ。 真剣にアホだ。 実に素晴らしい。 しかし、ギャグのこの密度はなんなんでしょうか。 しかも、(多少は変でも)ストーリーは通常のジャンル・フィクションのパターンどおり進むので、脱力しちゃうようなギャグが生きてきます。 高水準の短篇集ですが、ベストは「やまだ道 耶麻霊サキの青春」。 けっこう真面目に、作者の若き日の心情が入っているのがいいです。