『アーサー王の死』                                  

                   
アーサー王の死 (ちくま文庫―中世文学集)

実は、ラーンスロットが主役だ。
何故ならアーサー王がどんな人かはこの本ではよく判らない。
しかし、ラーンスロットの事はよく判る。
・女好き。
・最強騎士。
・頼まれると断れない。
・忠誠心に篤い。
いい人なのかもしれない…。
当時の人々にラーンスロットが愛されていた事が、この本を読むとよく判ります。

円卓の騎士と呼ばれる英雄たちが、運命に翻弄される数々のエピソード。
不条理な状況に(現代人から見ると)不条理な心理のまま立ち向かって行く英雄たち。

平凡な民衆とは違う運命を、騎士は最初から持っているのです。
幸か不幸か。