『ガゴゼ』1巻 アントンシク 作 バーズコミックス

ガゴゼ 第1巻 (バーズコミックス)
評判を聞いた事もない作品(しかも知らない作者)を、表紙と帯を見ただけで買うことはあまりないんだけど…。
これは大当たりでした。
帯に

正統伝奇エンタテインメント
堂々開幕!!
日本史上、最も闇深い室町時代を舞台に繰り広げられる
荒ぶる鬼(カミ)・ガゴゼの物語−。

柔かいタッチで人と妖魔を描いている画が、まず魅力的。
ヒロインの鬼無砂(人間です)も大変可愛く描かれています。
その上で、三代将軍・足利義満の天下を支配する野望、それに仕える土御門家の長子・有盛の御面の下に隠した野心、その有盛が使役する式神・青龍の見かけの愛くるしさとは裏腹な獰猛さなどが物語を彩る。
有盛との戦いによって本来の姿から変わってしまったガゴゼが、何を感じて何を学んでいくのか。
大きな満足感を持ちつつ、既に次巻への期待に胸をふくらませています。