『復活の地』全3巻 小川一水 著 ハヤカワ文庫JA

復活の地 1 (ハヤカワ文庫 JA) 復活の地 2 (ハヤカワ文庫 JA) 復活の地〈3〉 (ハヤカワ文庫JA)
表紙を見ると異世界ファンタジーか銀英伝ばりのスペースオペラな感じだが、ある星を舞台にした地震と戦う人々の話、という地味なもの(異世界ファンタジースペオペの要素もあるけど)。
しかし、安心してくれ。
面白いから。
ハヤカワ文庫JAでの前作『第六大陸』を上回る出来だ。
官僚、皇族、軍人、政治家、学者、新聞記者、そして市井の人々。
メインキャラから名前の出ない人々まで、時にドキュメンタリー調に、時に時代劇チックに、地震への対応や都市での生活、そして復興と様々な局面を余すことなく描いている。
そして3巻の最後まで作者のパワーはちっとも衰えません。
パワーがありすぎて、エピローグが余韻をたたえたものにならなかったけど。
この本を読むことが、最近わたしの忙しすぎる生活の潤いになってくれていました。
感謝。